Research
2023/02/14
5-デアザフラビン(TND1128)による海馬神経細胞の発達・促進作用

論文:The novel mitochondria activator, 10-ethyl-3-methylpyrimido[4,5-b]quinoline-2,4(3H,10H)-dione (TND1128), promotes the development of hippocampal neuronal morphology

著者:永松朝文教授(崇城大学)

考察(要約)

サーチュイン遺伝子は、ミトコンドリアの機能向上を通じて、認知症や動脈硬化、難聴の予防、脂肪燃焼、細胞修復の促進、活性酸素の除去などに効果が期待されます。また、今井教授は、テロメアやリポゾームDNAの転写を停止させるSirt2タンパク質がNAD+の生合成を促進することによって活性化され、老化防止の効果があるかもしれないと提唱しています。Sirt2タンパク質はNAD+依存性ヒストン脱アセチル化酵素です。さらに、NAD+の合成の中間体であるNMNがNAD+の産生に寄与していることも報告されています。

マウスにNMNを含む食事を長期間与えた結果、組織内でのNAD+の産生が促進され、加齢に伴う生理機能の低下が抑制されることが明らかにされました。これらの結果は、NAD+がミトコンドリアでの酸化的リン酸化の初期段階や、TCA回路での酸化反応におけるエネルギー生産に欠かせない物質であることを示しています。私たちの研究では、β-NMNは強い効果を示しませんでしたが、樹状突起の枝分かれが若干増加したことは、NAD+の生産に関連していると考えられます。しかし、5-デアザフラビン(TND1128)の効果はβ-NMNのそれよりも顕著であり、5-デアザフラビン(TND1128)がβ-NMNよりも活力増強や老化防止(様々な脳神経疾患の予防·改善を含む)に有効な成分である可能性を示唆しています。

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