5-デアザフラビン(TND1128)による海馬神経細胞の発達・促進作用

ミトコンドリア活性因子である
5-デアザフラビン(TND1128)による
海馬神経細胞の発達・促進作用について

論文:The novel mitochondria activator, 10-ethyl-3-methylpyrimido[4,5-b]quinoline-2,4(3H,10H)-dione (TND1128), promotes the development of hippocampal neuronal morphology

著者:永松朝文教授(崇城大学)

考察(要約)

サーチュイン遺伝子は、ミトコンドリアの機能を高めることで認知症や動脈硬化、難聴の予防、脂肪の燃焼、細胞の修復促進、活性酸素の除去などが期待できる。また、今井教授は、テロメアやリポゾームDNAでの転写を停止させるSirt2タンパク質はNAD+の生合成を促進することで活性化され、老化防止効果が得られるのではないかと提唱している。(Sirt2タンパク質= NAD+依存性ヒストン脱アセチル化酵素)
また、NAD+の合成の中間体であるNMNが、NAD+の産生に起因することも報告している。マウスにNMNを添加した食事を長時間与えると、組織内のNAD+の産生が促進され、加齢に伴う生理機能の低下が抑制されることを報告している。
これらの結果は、NAD+がミトドリアにおける酸化的リン酸化の第一段階や、TCA回路における酸化反応でのエネルギー生産に不可欠な物質であることと一致している。 我々の研究では、βNMNは、強い効果を示さなかったが、樹状突起の枝分かれがわずかに増加したことは、AD+の生産に起因すると考えられる。
しかし、 5-デアザフラビン(TND1128)の効果は、βNMNの効果よりも顕著であったことからデアザフラビン(TND1128)は、βNMNよりも活力増強や老化防止(様々な脳神経疾患の予防・改善を含む)に有効な成分である可能性が示唆された。

実際の論文

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